こんにちは!「コンビニぐらし」の木内澄也です。 コンビニ業界に20年以上従事し、店長として様々な緊急事態に対応してきました。
「お客様が急に倒れた…どうしよう!」
「具合が悪そうだけど、声をかけていいの?」
「救急車を呼ぶべき?それとも様子を見るべき?」
「何をすればいいか分からなくて、固まってしまった…」
コンビニで働いていると、お客様が体調を崩す場面に遭遇することがあります。
私も店長時代、お客様が倒れた経験がありますが、そのたびに冷静に対応してきました。
でも、初めて遭遇したときは本当に焦りました。 「どうすればいいの?」「触っていいの?」「救急車を呼ぶべき?」 頭が真っ白になったことを、今でも覚えています。
この記事では、店長経験者の立場から、お客様が倒れた・体調を崩したときの正しい対応をお伝えします。
- お客様が倒れたとき、まず最優先すべきこと
- 救急車を呼ぶべき判断基準
- 救急要請の流れと電話で伝える内容
- 軽い体調不良の場合の声かけ・見守り方
- まとめ|焦らず、落ち着いて対応を
お客様同士のトラブルや警察を呼ぶべきトラブルについても別記事で解説していますが、今回は「お客様の体調不良」に特化してお話しします。
緊急事態こそ、正しい知識と冷静な判断が必要です。 この記事を読めば、いざというときに焦らず対応できるようになります。
お客様が倒れたとき、まず最優先すべきこと

「助けようとする前に」確認すべき3点
お客様が倒れたとき、すぐに駆け寄りたくなりますよね。 でも、その前に確認すべきことがあります。
確認すべき3つのこと
1. 周囲の安全確認
- 他のお客様がいないか
- 危険な場所ではないか(駐車場、階段など)
- 通路を塞いでいないか
- 自分が近づいても安全か
2. 意識の確認
- 声をかけて反応があるか
- 目を開けているか
- 呼吸をしているか
- 体が動いているか
「大丈夫ですか?」と声をかけてください。 反応がなければ、すぐに119番が必要です。
3. 怪我や出血の確認
- 頭を打っていないか
- 出血はないか
- 骨折の可能性はないか
- 嘔吐していないか
なぜ確認が必要なのか
確認が必要な理由
- 二次災害を防ぐため
- 適切な対応を判断するため
- 救急隊に正確な情報を伝えるため
- 自分の安全を守るため
焦る気持ちは分かります。 でも、この3点の確認が、命を救うために最も重要です。
私が店長時代、新人スタッフには「焦らず、まず確認」と繰り返し伝えていました。
近づくときの注意点
安全に近づく方法
- ゆっくり近づく(驚かせない)
- 正面から声をかける
- 視界に入るように近づく
- 急な動きをしない
ゆっくり、声をかけながら近づくことが大切です。
同僚や他のお客様への協力依頼
お客様が倒れたとき、一人で対応しようとしてはいけません。
すぐに協力を求める
協力を求める相手
- 同僚のスタッフ
- 他のお客様
- 店長(電話でも)
- 通行人(駐車場の場合)
私が店長時代、緊急時には必ず他のスタッフを呼んでいました。 一人で対応すると、パニックになりやすいからです。
役割分担をする
効率的な役割分担
- あなた:倒れたお客様の側で声かけ・観察
- 同僚1:119番通報
- 同僚2:他のお客様の誘導・安全確保
- 店長:全体の指揮・本部への報告
複数人で対応することで、冷静に動けます。
他のお客様への協力依頼
一人体制の場合や、同僚が忙しい場合は、他のお客様に協力を求めてください。
お願いする内容
- 「救急車を呼んでください」
- 「店員を呼んできてください」
- 「他のお客様を遠ざけてください」
- 「AEDを持ってきてください」
私が新人時代、お客様が倒れたとき、他のお客様が自ら119番してくれたことがありました。 とても助かりました。
遠慮せず、協力を求めてください。 多くの人が、快く手伝ってくれます。

救急車を呼ぶべき判断基準
明らかに意識がない・呼吸が浅い場合
意識がない、または呼吸が浅い場合は、迷わず119番してください。
すぐに119番すべきサイン
意識がない
- 声をかけても反応がない
- 目を開けない
- 体が動かない
- 呼びかけに答えない
呼吸が異常
- 呼吸をしていない
- 呼吸が浅い・速い
- 変な呼吸音がする
- 顔色が悪い(青白い・紫色)
意識・呼吸の確認方法
意識の確認
- 肩を軽くたたく
- 「大丈夫ですか?」と大きな声で呼びかける
- 反応を見る
呼吸の確認
- 胸やお腹の動きを見る
- 耳を近づけて呼吸音を聞く(10秒間)
- 普通に呼吸しているか確認
反応がない、または呼吸がおかしい場合は、すぐに119番してください。
心肺蘇生法(CPR)とAED
意識がなく、呼吸もない場合、心肺蘇生法が必要になることがあります。
心肺蘇生法の基本
- 119番通報後、指示に従う
- 胸骨圧迫(胸の真ん中を強く、速く押す)
- AEDがあれば使用する
AEDが店舗にある場合、前もって使い方を知っておくと安心です。
知っておいたとしても緊急時ですから、冷静に使えないかもしれませんが
119番すれば、救急隊が電話で指導してくれます。
重要なこと
- 完璧にできなくても、やることが大切
- 何もしないよりは、やった方がいい
- 119番の指示に従えば大丈夫
返答できない・立ち上がれない場合
意識はあるけれど、返答できない、立ち上がれない場合も、119番を検討してください。
返答できない状態とは
返答できないサイン
- 声をかけても答えられない
- 言葉が出ない
- うなずくだけで話せない
- 目は開いているが反応が鈍い
これは、脳卒中の可能性があります。 すぐに119番してください。早期発見・早期治療が、命を救います。
脳卒中の疑いサイン(FAST)
脳卒中のサイン(FAST)
- Face(顔):顔の片側が歪んでいる
- Arm(腕):片腕が上がらない
- Speech(言葉):言葉が出ない、ろれつが回らない
- Time(時間):すぐに119番
このサインが一つでもあれば、迷わず119番してください。
この「FAST」を頭にいれておくと、緊急時の判断に役立ちます。
立ち上がれない状態
立ち上がれないサイン
- 足に力が入らない
- めまいで立てない
- 痛みで動けない
- 吐き気がする
「大丈夫です」と言っても、立ち上がれない場合は要注意です。
「大丈夫です」を鵜呑みにしない
お客様が「大丈夫です」と言っても、状況を見て判断してください。
出血・けが・けいれんを伴う場合
出血、けが、けいれんがある場合は、すぐに119番してください。
出血への対応
出血時の対応
- 清潔なタオルで傷口を押さえる
- 強く押さえて止血する
- 頭部の出血は特に注意
- すぐに119番
頭部の出血は特に危険
- 脳への影響の可能性
- 意識を失う可能性
- 出血量が多い
頭を打った場合は、たとえ小さな傷でも119番を検討してください。
けいれんへの対応
けいれん時の対応
- 周囲の危険物を遠ざける
- 体を押さえつけない
- 頭を保護する(クッションやタオル)
- すぐに119番
- 時間を計る(何分続いているか)
やってはいけないこと
- 体を押さえつける
- 口に物を入れる
- 無理に動かす
けいれん中は、見守ることが最も大切です。
骨折の疑い
骨折の疑いサイン
- 激しい痛み
- 腫れている
- 変な方向に曲がっている
- 動かせない
骨折の疑いがある場合も、119番してください。 無理に動かすと、状態が悪化します。
救急要請の流れと電話で伝える内容
救急要請の際に伝えるべき情報
119番するときは、落ち着いて以下の情報を伝えてください。
119番で伝えるべき情報
最優先で伝えること
- 「救急です」(火事か救急かを伝える)
- 場所(住所・店名)
- 何があったか(倒れた・意識がないなど)
- 年齢・性別(見た目で判断)
- 現在の状態(意識・呼吸・出血など)
具体例 「救急です。〇〇市〇〇町〇丁目〇番地、〇〇店です。60代くらいの男性のお客様が倒れています。意識はありますが、立ち上がれません。出血はありません」
この流れを守れば、スムーズに伝わります。
救急隊からの質問
救急隊から、追加で質問されることがあります。
よくある質問
- 「意識はありますか?」
- 「呼吸はしていますか?」
- 「持病はありますか?」
- 「今、どんな状態ですか?」
- 「お名前や連絡先は分かりますか?」
分かる範囲で答えてください。 分からないことは「分かりません」と言って大丈夫です。
私が119番したとき、お客様の持病が分からず「分かりません」と答えました。 救急隊は「大丈夫です。今の状態だけ教えてください」と優しく言ってくれました。
電話を切らない
119番した後、救急隊から「電話を切らないでください」と言われることがあります。
電話を切らない理由
- リアルタイムで状況を伝えるため
- 指示を受けるため
- 状態が変化したらすぐ伝えるため
救急隊が到着するまで、電話をつないでおいてください。
救急隊到着までにできること
119番してから、救急隊が到着するまで5〜10分かかります。 その間にできることがあります。
救急隊到着までにすべきこと
お客様への対応
- 声をかけ続ける「大丈夫ですよ」「すぐに救急車が来ますよ」
- 体を動かさない(特に頭・首・背中)
- 楽な姿勢にする(横向き、仰向けなど)
- 体温を保つ(毛布やコートをかける)
周囲の準備
- 救急隊の通路を確保する
- 入口を開けておく
- 案内する人を配置する
少しでも早く、お客様のもとへ救急隊を案内することが大切です。
AEDの準備
店内にAEDがある場合、準備しておいてください。
AEDの準備
- AEDの場所を確認
- 必要になったらすぐ使えるよう準備
- 使い方を確認(音声ガイドあり)
AEDは、心肺停止の疑いがあるときに使います。 意識がなく、呼吸もない場合です。
お客様の所持品を確認
可能であれば、お客様の所持品を確認してください。
確認すべきもの
- 保険証
- お薬手帳
- 緊急連絡先
- 持病の情報
これらがあれば、救急隊に渡してください。 治療の参考になります。
ただし、無理に探す必要はありません。 お客様のプライバシーに配慮してください。
店長・本部報告のタイミング
お客様が倒れたとき、店長や本部への報告も重要です。
報告のタイミング
理想的な流れ
- お客様が倒れる
- 安全確認・意識確認
- 119番(必要な場合)
- 店長に報告(同時進行または直後)
- 救急隊到着・対応
- 店長・本部に詳細報告
緊急時は、119番が最優先です。 店長への報告は、その後で構いません。
私が店長時代、スタッフに「まず119番。私への報告は後でいい」と伝えていました。
店長への報告内容
伝えるべき情報
- いつ(何時何分)
- どこで(レジ前・駐車場など)
- どんな状態か(意識・呼吸・出血など)
- 119番したか
- 現在の状況
簡潔に、事実だけを伝えてください。
私が店長として報告を受けるとき、最も知りたかったのは「今、どんな状態か」でした。
本部への報告
店舗によっては、本部への報告が必要な場合があります。
本部報告が必要なケース
- 救急車を呼んだ場合
- 店内で大きな事故があった場合
- マスコミが来る可能性がある場合
これは、店長が行います。 バイトが本部に直接報告することは、通常ありません。
私が店長時代、救急車を呼んだ場合は必ず本部に報告していました。
軽い体調不良の場合の声かけ・見守り方
無理に動かさない
軽い体調不良の場合、無理に動かさないことが大切です。
「無理に動かさない」理由
無理に動かすリスク
- 転倒する
- 状態が悪化する
- けがをする
- 意識を失う
お客様が「大丈夫です」と言っても、無理に立たせないでください。
お客様が「大丈夫です」と立ち上がろうとして、再び倒れたという事例を聞いたことがあります。
楽な姿勢にする
おすすめの姿勢
- 座った状態(イスに座る、床に座る)
- 横向きに寝る(嘔吐の可能性がある場合)
- 仰向けに寝る(足を少し高くする)
お客様の希望を聞きながら、楽な姿勢にしてあげてください。
バックヤードのイスや、床にクッションを敷いて休んでもらうことも検討しましょう。
見守りの距離感
適切な距離感
- そばに付き添う(目を離さない)
- でも、圧迫感を与えない距離
- プライバシーに配慮する
- 定期的に声をかける
お客様が休んでいるときは、2〜3メートルの距離で見守りましょう。 「何かあったらすぐ言ってくださいね」と声をかけて。
飲み物を勧める・座らせる際の注意点
体調不良のお客様に、飲み物を勧めることがあります。
飲み物を勧める際の注意点
注意すべきこと
- 意識がはっきりしているか確認
- 飲み込めるか確認
- 無理に飲ませない
- こぼしても大丈夫な体勢
おすすめの飲み物
- 水
- スポーツドリンク
- 経口補水液
お茶やコーヒーは避けてください。 カフェインが入っているためです。
飲み物を渡すタイミング
渡すタイミング
- お客様が「喉が渇いた」と言ったとき
- 熱中症の疑いがあるとき
- 血圧が下がっている可能性があるとき
渡さない方がいいとき
- 意識がはっきりしない
- 嘔吐している
- 飲み込めない状態
座らせる際の注意点
安全に座らせる方法
- 頭をゆっくり起こす
- めまいがないか確認
- 壁や何かに寄りかからせる
- 転倒しないよう支える
急に起き上がると、めまいがすることがあります。 ゆっくり、時間をかけて起こしてください。
その後の清掃・対応記録の残し方
お客様が回復した後、清掃と記録が必要です。
清掃が必要なケース
清掃すべきケース
- 嘔吐があった
- 出血があった
- 失禁があった
これらの場合、感染症予防のため、適切な清掃が必要です。
清掃の手順
- 手袋・マスクを着用
- ペーパータオルなどで拭き取る
- 消毒液で消毒
- 手を洗う
- 廃棄物は密閉して捨てる
感染症のリスクがあるため、手順通りに慎重に清掃しましょう。
対応記録の残し方
お客様が倒れた場合、必ず記録を残してください。
記録すべき内容
- 日時(〇月〇日〇時〇分)
- 場所(レジ前・駐車場など)
- お客様の特徴(年齢・性別)
- 状況(どう倒れたか、どんな状態だったか)
- 対応内容(119番した、声をかけた、など)
- 結果(回復した、救急搬送されたなど)
私の店舗では、「緊急対応記録ノート」を作っていました。
なぜ記録が必要か
記録が必要な理由
- 再発防止のため
- 本部への報告のため
- 保険手続きのため
- 次回の参考のため
- 法的対応のため(まれに)
記録を残しておけば、同じような状況が起きたときにスムーズに対応できます。
まとめ|焦らず、落ち着いて対応を
「まず安全・次に報告」が鉄則
この記事で最もお伝えしたかったのは、「焦らず、手順通りに対応する」ということです。
まとめ
- お客様が倒れたら、まず安全確認・意識確認
- 意識がない、呼吸がおかしい、出血がある場合はすぐに119番
- 返答できない、立ち上がれない場合も119番を検討
- 119番では「誰が・どこで・何を」を簡潔に伝える
- 救急隊到着まで声をかけ続ける
- 軽い体調不良でも無理に動かさない
- 飲み物を勧める際は意識を確認
- 清掃と記録を忘れずに
- 一人で抱え込まず、協力を求める
緊急時こそ、冷静な判断と手順通りの対応が命を救います。
緊急時の基本手順
お客様が倒れたときの手順
- 安全確認(周囲・自分)
- 意識・呼吸の確認
- 協力を求める(同僚・他のお客様)
- 必要なら119番
- 声をかけ続ける
- 救急隊に引き継ぐ
- 記録を残す
この手順を覚えておけば、焦らず対応できます。
私が店長時代、新人スタッフにはこの手順を紙に書いて、いつでも見られるように所持してもらっていました。 いざというときに、見ながら対応できるようにするためです。

経験を次に活かすためのメモ習慣
お客様が倒れた経験は、必ず記録に残してください。
メモの習慣が大切な理由
メモが必要な理由
- 記憶は時間とともに曖昧になる
- 次回の参考になる
- 他のスタッフと共有できる
- 改善点が見つかる
- 報告書作成に役立つ
私が店長時代、トラブルや緊急事態があったときは、必ずスタッフと一緒に「振り返りメモ」を作っていました。
振り返りメモの内容
メモすべきこと
- 何が起きたか(事実)
- どう対応したか
- うまくいったこと
- 改善できること
- 次回気をつけること
例: 「〇月〇日、お客様が倒れた。すぐに119番できた(良かった)。でも、AEDの場所を忘れていた(改善点)。次回は事前に確認しておく」
このメモがあれば、次回はもっとスムーズに対応できます。
スタッフ間での共有
経験は、スタッフ全員で共有してください。
共有の方法
- ミーティングで話す
- 緊急対応ノートに書く
- 注意点を掲示する
- 実際の手順を確認する
完璧を求めない
最後に、これだけは覚えておいてください。
完璧を求めなくていい
- 初めての経験で完璧にできる人はいない
- できる範囲で対応すれば十分
- 119番さえすれば、プロが助けてくれる
- 経験を積めば、必ず上達する
私も、初めてお客様が倒れたときは、何もできずに固まってしまいました。 でも、先輩が冷静に対応してくれて、助かりました。
その経験があったから、店長になって冷静に対応できるようになりました。
今、不安を感じているあなたへ。
大丈夫です。 この記事の手順を覚えておけば、いざというときに必ず役立ちます。
何かご質問があれば、いつでも「コンビニぐらし」でお待ちしています!
よくある質問(FAQ)
Q1. お客様が「大丈夫です」と言っても、救急車を呼ぶべきですか?
A. 状況を見て判断してください。「大丈夫」の言葉を鵜呑みにしないことが大切です。
「大丈夫」でも救急車を呼ぶべきケース
呼ぶべきサイン
- 顔色が悪い(青白い、紫色)
- 冷や汗をかいている
- 呼吸が荒い
- 立ち上がれない
- 言葉がはっきりしない
お客様が「大丈夫です」と言いながら、全く立てない状態。 119番したところ、救急隊から「正しい判断でした。心筋梗塞の疑いがありました」と言われた。という事例を聞いたことがあります。
判断に迷ったら
迷ったら119番
- 「様子を見よう」と思っている間に悪化する
- プロの判断に任せる
- 救急隊は「呼びすぎ」を咎めない
- 命に関わるかもしれない
私が店長時代、「迷ったら呼ぶ」をルールにしていました。
Q2. お客様が嘔吐しました。どう対応すればいいですか?
A. まず安全を確保し、お客様の状態を確認してください。
嘔吐時の対応手順
対応手順
- お客様を安全な場所に移動(可能なら)
- 横向きに寝かせる(窒息防止)
- 意識・呼吸を確認
- 必要なら119番
- 清掃は後回し
嘔吐の原因は様々です。
嘔吐の原因例
- 食中毒
- 飲みすぎ
- 妊娠
- 病気(脳疾患、心疾患など)
意識がない、呼吸がおかしい、何度も嘔吐する場合は、すぐに119番してください。
清掃の注意点
清掃時の注意
- 手袋・マスクを着用
- 感染症のリスクがある
- 消毒液で消毒
- 廃棄物は密閉して捨てる
私の店舗では、嘔吐処理セット(手袋、マスク、消毒液、ペーパータオル)を常備していました。
警察を呼ぶべきトラブルの記事でも触れていますが、酔客の嘔吐の場合は、特に注意が必要です。
Q3. AEDの使い方が分かりません。使っても大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。AEDは音声ガイドがあり、誰でも使えます。
AEDの基本
AEDとは
- 自動体外式除細動器
- 心臓に電気ショックを与える機器
- 心肺停止の疑いがあるときに使う
使うべきタイミング
- 意識がない
- 呼吸がない
- 心臓が止まっている疑い
AEDの使い方
使い方は簡単
- 電源を入れる
- 音声ガイドに従う
- パッドを胸に貼る
- 電気ショックのボタンを押す(指示があれば)
AEDは、必要ないときは作動しません。 「使って損」はありません。
訓練を受けておくと安心
訓練の機会
- 消防署の救命講習
- 店舗の研修
- 自治体の講習会
訓練を受けていなくても、119番すれば電話で指導してもらえます。 安心してください。
Q4. お客様が倒れたとき、他のお客様が写真や動画を撮っていました。止めるべきですか?
A. プライバシー保護のため、丁寧にお願いしてください。
撮影への対応
お願いの仕方
- 「お客様のプライバシー保護のため、撮影はご遠慮ください」
- 「救急対応の妨げになりますので、ご協力ください」
- 強制はできないが、丁寧にお願いする
法的に撮影を禁止することはできません。 でも、丁寧にお願いすれば、多くの人が理解してくれます。
SNS投稿のリスク
SNS投稿のリスク
- 倒れたお客様のプライバシー侵害
- 店の評判への影響
- 誤情報の拡散
できる限り、撮影を控えてもらうようお願いしてください。
Q5. お客様が倒れて、救急車で運ばれました。その後、どうすればいいですか?
A. 記録を残し、店長に報告してください。
救急搬送後の対応
すべきこと
- 記録を残す(時間・状況・対応)
- 店長に詳細を報告
- 清掃(必要な場合)
- 他のスタッフに共有
- 振り返り(改善点を考える)
お客様の所持品について
- 店内に残っている場合は保管
- 警察に届ける(遺失物として)
- 家族が取りに来る場合もある
その後の連絡
お客様からの連絡
- お礼の電話が来ることもある
- 謝罪の連絡が来ることもある
- 特に連絡がないこともある
救急搬送したお客様のご家族から「助けていただいてありがとうございました」と電話があったことがありました。 とても嬉しかったです。
Q6. 自分が対応している最中に、パニックになってしまいそうです…
A. パニックになったら、深呼吸して落ち着いてください。完璧にできなくても大丈夫です。
パニックを防ぐ方法
落ち着く方法
- 深呼吸を3回する
- 「大丈夫、できる」と自分に言い聞かせる
- 手順を思い出す(安全確認→意識確認→119番)
- 他の人に協力を求める
完璧を求めない
大切なこと
- 完璧にできなくても大丈夫
- 119番さえすれば、プロが助けてくれる
- できる範囲で対応すれば十分
- 経験を積めば、必ず上達する
私が店長として最も伝えたかったのは、「完璧を求めなくていい」ということです。
お客様の命を救うために、あなたができることは限られています。 でも、119番するだけで、救える命があります。
それだけで、十分です。
お客様に怒られた経験と同じで、緊急時も「できる範囲で対応する」ことが大切です。
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