こんにちは!「コンビニぐらし」の木内澄也です。
コンビニ業界に20年以上従事し、店長としても数え切れないほどの理不尽なクレームに対応してきました。
「自分は何も悪くないのに、怒鳴られた…」
「理不尽すぎて、納得できない…」
「こんなクレーム、どう受け止めればいいの?」
こうした声を、私が店長時代に本当によく聞きました。
コンビニで働いていると、どんなに真面目に、丁寧に仕事をしていても、理不尽に怒られることがあります。
それは、あなたのせいではありません。
でも、理不尽に怒られると、心が傷つきます。 「なんで自分が…」と悔しくなります。
私自身、店長時代に何度も理不尽なクレームを受けました。
新人時代は、理不尽に怒られるたびに落ち込み、「もう辞めたい」と思ったこともあります。
でも、20年以上この業界で働いてきて、理不尽なクレームとの向き合い方を学びました。
この記事では、「受け流す力」「切り替える方法」に焦点を当てて解説します。
- 理不尽に怒るお客様の特徴
- 店長として見てきた理不尽クレームの実例
- 理不尽な怒りへの冷静な対処法
- 気持ちを切り替えるコツ
一般的なクレーム対応については前回の記事で解説しましたが、今回は「理不尽系(自分が悪くない)」に特化してお話しします。
理不尽なクレームに心をすり減らさないために。
一緒に、前を向いて歩いていきましょう。
理不尽に怒るお客様の特徴

感情的・支配的・被害者意識が強いタイプ
理不尽に怒るお客様には、いくつかの共通した特徴があります。
私が店長として見てきた中で、パターンが見えてきました。
感情的なタイプ
- 些細なことで激怒する
- 声を荒げる、怒鳴る
- 話が通じない
- 冷静な説明を聞かない
このタイプの人は、感情が先に立ってしまい、理性的な対話ができません。
私の店舗でも、レジで順番を抜かされたと勘違いして、30分以上怒鳴り続けたお客様がいました。
実際には抜かしていないのですが、説明しても聞いてもらえませんでした。
支配的なタイプ
- 店員を見下す態度
- 「お客様は神様」を振りかざす
- 無理な要求をする
- 従わせようとする
このタイプの人は、店員を支配したい、自分の言うことを聞かせたいという欲求が強いです。
私が店長時代、「店長を出せ」「本部に電話する」と脅すお客様が何人もいました。
被害者意識が強いタイプ
- すべて店員のせいにする
- 「私は被害者だ」と主張する
- 過剰に反応する
- 補償を要求する
このタイプの人は、少しの不便も「被害」と捉え、大げさに反応します。
私の店舗で、商品が1円高かったというだけで、「騙された!詐欺だ!」と騒いだお客様がいました。
店員のせいではないことを「誰かにぶつけたいだけ」のケース
理不尽に怒る人の中には、実はあなたに怒っているわけではない人もいます。
ストレス発散のターゲット
- 仕事でストレスが溜まっている
- プライベートで嫌なことがあった
- 誰かに当たりたい
- たまたま店員が目の前にいた
私が店長時代、明らかに他の不満をぶつけているだけのお客様もいました。
心理的背景
- 店員は反撃してこないから安全
- 怒りをぶつけやすい相手
- 日頃の鬱憤を晴らしたい
- 自分の方が立場が上だと感じたい
こうしたお客様は、あなた個人に怒っているわけではありません。
たまたま、あなたが「怒りの矛先」になっただけです。
私が新人時代、先輩から「理不尽に怒る人は、あなたを見ているわけじゃない。あなたの向こう側を見ている」と言われました。
その言葉の意味が、店長になってよく分かりました。
理不尽な怒りの本質
- あなたが悪いわけではない
- お客様自身の問題
- 社会や他人への不満の代償行為
- 自分では解決できないストレスの発散
理不尽に怒られたとき、「これは私のせいではない」と理解することが、心を守る第一歩です。
店長として見てきた”理不尽クレーム”の実例
チケットや宅配、公共料金などのトラブル
コンビニでは、様々なサービスを扱います。
その中で、理不尽なクレームが起きやすいのが、システムが絡むサービスです。
チケット関連のトラブル
実例1:チケット購入のミス
- お客様が自分で間違った日付を選択
- 購入後に気づいて「店員のせいだ」と怒る
- 実際には、お客様自身の操作ミス
私の店舗で、コンサートチケットの日付を間違えて購入したお客様が、「あなたが確認しなかったせいだ!」と怒鳴ったことがありました。
実際には、お客様が画面を見ずに操作していたのですが、店員のせいにされました。
宅配関連のトラブル
実例2:荷物の遅延
- 配送会社の遅延
- お客様は店員に怒る
- 「コンビニで受け付けたんだから責任を取れ」
私が店長時代、台風で配送が遅れたときに怒られたことがありました。
「なんでまだ届かないんだ!」
配送会社の問題なのに、コンビニのスタッフが怒られるのです。
公共料金関連のトラブル
実例3:支払いの手数料
- 公共料金の支払いに手数料がかかる
- お客様は「なぜ手数料を取るんだ」と怒る
- コンビニが決めたわけではない
私の店舗で、「手数料を返せ!」と怒鳴るお客様がいました。
手数料は、発行元が決めたものなのに、コンビニのせいにされるのです。
「店のルール」を理解していないお客様が怒るパターン
理不尽なクレームで多いのが、「店のルール」を理解していないパターンです。
年齢確認ボタン
実例4:年齢確認ボタンの拒否
- タバコやお酒を買う際の年齢確認
- 「見れば分かるだろ!」と怒る
- 法律で義務付けられている
私の店舗で、明らかに50代のお客様が、「俺が未成年に見えるのか!失礼だ!」と怒ったことがありました。
年齢確認は法律で義務付けられているのに、店員のせいにされるのです。
袋の有料化
実例5:レジ袋の有料化
- 「なんで袋が有料なんだ!」
- 「前は無料だったのに!」
- 法律で決まったこと
レジ袋有料化が始まったとき、何人ものお客様から怒られました。
「コンビニが金儲けしてるだけだろ!」
法律で決まったことなのに、店員が怒られるのです。
クーポン・キャンペーンのルール
実例6:クーポンの利用条件
- クーポンには利用条件がある
- 条件を満たしていないのに「使わせろ」と怒る
- システム上、不可能
私が店長時代、期限切れのクーポンを「使わせろ」と怒るお客様が何人もいました。
システム上、不可能なのに、「店長なら何とかできるだろ!」と怒鳴られるのです。
店長の本音
こうしたトラブルは、店員にはどうしようもないことばかりです。
でも、お客様は店員を怒ります。
私が店長として最も辛かったのは、スタッフが理不尽に怒られているのを見ることでした。
「あなたは悪くない」
何度も伝えていました。
理不尽な怒りへの冷静な対処法
感情的に返さず、まずは相手の話を最後まで聞く
理不尽に怒られたとき、最もやってはいけないのが、感情的に返すことです。
感情的に返すとどうなるか
悪化のパターン
- お客様がさらに怒る
- 収拾がつかなくなる
- 大きなトラブルに発展
- あなた自身が傷つく
私が店長時代、スタッフが感情的に返してしまい、お客様が激怒したことがありました。
結果、本部まで巻き込んだ大トラブルになりました。
まずは聞く
- 目を見て聞く
- うなずく
- 「はい」「申し訳ございません」と相槌
- 最後まで話を聞く
理不尽でも、まずは聞きましょう。
お客様は、怒りを発散したいのです。
話を聞くだけで、少し落ち着くこともあります。
聞く時間の目安
聞く時間
- 3〜5分は聞く
- ただし、10分以上続く場合は店長を呼ぶ
- 暴言や人格否定がある場合は、すぐに店長へ
私が店長時代、スタッフには「5分聞いて、収まらなかったら呼んでね」と伝えていました。
一人で抱え込む必要はありません。
事実と感情を切り分けて、必要なら社員・SVに報告
理不尽なクレームに対応する際、事実と感情を切り分けることが重要です。
事実と感情の切り分け
- 何が起きたのか
- お客様は何に怒っているのか
- 実際に問題があったのか
感情
- お客様の怒り
- あなたの悔しさ
- 不満や不安
事実だけを冷静に見ると、「これは店員の責任ではない」と分かります。
報告すべきケース
- 理不尽な暴言や人格否定
- 長時間のクレーム
- 補償を要求された
- 何度も同じお客様が来る
私が店長時代、理不尽なクレームは必ず記録に残していました。
同じお客様が繰り返す場合、本部に報告し、出入り禁止にすることもありました。
謝る=自分が悪いではない、店側の対応としての「形式」
理不尽なクレームでも、「申し訳ございません」と謝ることがあります。
これに抵抗を感じる人も多いでしょう。
謝る意味
- 自分が悪いと認めているわけではない
- 「ご不快な思いをさせて申し訳ない」という意味
- お客様の怒りを鎮めるための「形式」
- ビジネスとしての対応
私が店長時代、スタッフには「謝る=負けではない。ビジネスとしての対応だよ」と伝えていました。
謝罪の言葉の使い分け
- 明らかに店側のミス:「申し訳ございませんでした」
- 理不尽なクレーム:「ご不快な思いをさせて申し訳ございません」
- システムの問題:「ご不便をおかけして申し訳ございません」

謝罪後の対応
- 「確認いたします」と伝える
- 店長や社員に報告
- 適切な対応を取る
謝罪は、あくまでその場を収めるための第一歩です。
その後の対応が重要です。
一般的なクレーム対応でも触れていますが、誠実な態度が最も大切です。
気持ちを切り替えるコツ
「自分のせいじゃない」と言い聞かせる
理不尽に怒られた後、最も大切なのは「自分のせいじゃない」と理解することです。
自己否定しない
- あなたは悪くない
- お客様が理不尽だっただけ
- 誰が対応しても、同じように怒られた
- あなたの人格とは関係ない
私が店長時代、理不尽に怒られたスタッフには、必ず「あなたは悪くない」と伝えていました。
自己肯定の言葉
- 「私は精一杯対応した」
- 「これは私のせいじゃない」
- 「お客様のストレスの問題」
- 「私の人格とは関係ない」
声に出して言うと、より効果的です。
私も、理不尽なクレームの後は、「これは私のせいじゃない」と何度も自分に言い聞かせていました。
客観的に見る
- 第三者の視点で見る
- 「もし友達が同じ目に遭ったら、何と言う?」
- 「あなたは悪くないよ」と言うはず
自分に対しても、同じように優しくしてあげましょう。

怒られるということは精神的にダメージが大きいので
意識的に自己肯定してあげることは大切です。これだけでも気持ちに余裕ができますよ。
同僚や店長に共有して抱え込まない
理不尽なクレームは、一人で抱え込まないことが大切です。
共有のメリット
- 一人で抱え込むと、心が壊れる
- 共感してもらえると楽になる
- アドバイスがもらえる
- 「自分だけじゃない」と分かる
私が店長時代、理不尽なクレームがあったときは、終業後にスタッフと話す時間を作っていました。
共有の方法
- 店長に報告する
- 同僚に話す
- 家族や友人に聞いてもらう
- 信頼できる人に吐き出す
話すだけで、気持ちが軽くなります。
私の店舗では、理不尽なクレームの後、みんなで「あれは理不尽だったね」と共有していました。
それだけで、スタッフの心は救われていたと思います。
記録に残す
記録の重要性
- いつ、どんなクレームがあったか記録
- 同じお客様が繰り返す場合の証拠
- 自分を守るための記録
私が店長時代、理不尽なクレームは必ずノートに記録していました。
繰り返す場合、出入り禁止にすることもありました。
ミス対応でも触れていますが、記録は自分を守る武器になります。
終わったら好きなことで気持ちをリセット
理不尽なクレームの後は、意識的に気持ちをリセットしましょう。
リセットの方法
方法1:好きなものを食べる
- 好きなスイーツ
- 好きな食事
- 自分へのご褒美
方法2:好きなことをする
- 趣味に没頭
- 好きな音楽を聴く
- 映画やドラマを見る
- ゲームをする
方法3:体を動かす
- 散歩する
- ジョギングする
- ストレッチする
- 体を動かしてストレス発散
方法4:ぐっすり寝る
- 早めに寝る
- 質の良い睡眠を取る
- 翌朝、新しい気持ちで起きる
方法5:信頼できる人と話す
- 愚痴を聞いてもらう
- 共感してもらう
- 「大変だったね」と言ってもらう

私自身、理不尽なクレームの後は、好きなラーメンを食べに行くことが多かったです笑
それだけで、気持ちがリセットされました。
リセットの重要性
なぜリセットが大切か
- 引きずると、次の日も辛い
- ストレスが蓄積する
- 仕事が嫌になる
- 心が壊れる
意識的にリセットすることで、心を守れます。
人間関係でも触れていますが、ストレス管理は長く働き続けるコツです。
まとめ|理不尽なお客様はどこにでもいる
理不尽なクレームは避けられない現実
この記事で最もお伝えしたかったのは、「理不尽なお客様はどこにでもいる」ということです。
避けられない現実
- どんなに丁寧に接客しても、理不尽に怒る人はいる
- それは、あなたのせいではない
- コンビニだけでなく、どの仕事でも同じ
- 完璧な対応でも、理不尽なクレームは起きる
私が店長として働いてきて、理不尽なクレームをゼロにすることはできませんでした。
どんなに努力しても、理不尽に怒る人は現れます。
大切なのは、心を守ること
心を守る方法
- 自分のせいだと思わない
- 一人で抱え込まない
- 気持ちを切り替える
- 経験値として蓄積する
理不尽なクレームに遭ったとき、「これは避けられなかった」と理解することが、心を守る第一歩です。
自分を責めず、冷静に対応して経験値に変えよう
理不尽なクレームは、辛い経験です。
でも、その経験は、あなたを強くします。
経験値として蓄積
経験から学べること
- 冷静な対応力
- ストレス耐性
- 理不尽さへの対処法
- 心の守り方
私が店長として成長できたのは、理不尽なクレームを何度も経験したからです。
最初は落ち込んでいましたが、次第に「これも経験」と思えるようになりました。
成長の証
成長の段階
- 新人:理不尽なクレームで落ち込む
- 中堅:冷静に対応できる
- ベテラン:気持ちをすぐに切り替えられる
- リーダー:他のスタッフをサポートできる
あなたも、必ずこの段階を経て成長します。
最後のメッセージ
今、理不尽に怒られて傷ついているあなたへ。
あなたは悪くありません。
理不尽に怒ったのは、お客様の問題です。
一晩寝て、明日からまた前を向きましょう。
あなたは一人じゃありません。
店長も、先輩も、同僚も、みんなあなたを応援しています。
理不尽なクレームに負けないでくださいね!
何かご質問があれば、いつでも「コンビニぐらし」でお待ちしています!
よくある質問(FAQ)
Q1. 理不尽なクレームと、正当なクレームの違いは?
A. 事実に基づいているか、感情だけかで判断します。
判断基準
- 正当なクレーム:明確なミスや問題がある
- 理不尽なクレーム:店員に責任がない、または感情的なだけ
例:正当なクレーム
- お釣りを間違えた
- 商品を入れ忘れた
- 接客態度が悪かった
例:理不尽なクレーム
- 法律で決まったルールに怒る
- システムの問題を店員のせいにする
- 他の不満を店員にぶつける
私が店長時代、スタッフには「事実を冷静に見よう」と伝えていました。
Q2. 理不尽なクレームでも、謝らないといけませんか?
A. 形式的に謝ることはありますが、自分が悪いと認める必要はありません。
謝罪の使い分け
- 「ご不快な思いをさせて申し訳ございません」
- 「ご不便をおかけして申し訳ございません」
これらは、「あなたが不快に感じたこと」に対する謝罪であり、「自分が悪い」と認めているわけではありません。
ビジネスとしての形式的な対応です。
Q3. 理不尽に怒られて、もう辞めたいです…
A. 一度冷静になってから、判断しましょう。
判断のポイント
私が店長時代、「理不尽なクレームで辞めます」と言ってきたスタッフには、「一晩考えてみて」と伝えていました。
一時的な感情で辞めるのは、もったいないです。
ただし、本当に辛いなら、無理に続ける必要はありません。
あなたの健康が最優先です。
Q4. 理不尽なクレームの後、店長がフォローしてくれません…
A. 店長に直接伝えましょう。それでもダメなら、本部へ。
伝え方
- 「先日の理不尽なクレームで、落ち込んでいます」
- 「フォローしていただけると嬉しいです」
店長が気づいていない可能性もあります。
それでもフォローがない場合は、本部に相談しましょう。
私が店長時代、スタッフが理不尽に怒られたときは、必ずフォローしていました。
「あなたは悪くない」と伝えることが、店長の役割だと思っていたからです。
Q5. 理不尽なクレームを受けた後、そのお客様がまた来たら?
A. 普通に接客してください。ただし、警戒は必要です。
対応方法
- 普通に接客する
- 特別扱いはしない
- ただし、警戒は怠らない
- 何かあれば、すぐに店長を呼ぶ
私が店長時代、理不尽なクレームを繰り返すお客様には、私が直接対応していました。
スタッフに負担をかけたくなかったからです。
繰り返す場合は、出入り禁止にすることもありました。
Q6. 理不尽なクレームから、何を学べばいいですか?
A. 冷静な対応力と、心の守り方を学べます。
学べること
- どんな状況でも冷静でいる力
- 理不尽さに動じない心
- 自分を守る方法
- ストレス管理のスキル
これらは、コンビニ以外の仕事でも役立ちます。
私が店長として成長できたのは、理不尽なクレームを何度も経験したからです。
最初は辛かったですが、今では「あの経験があったから強くなれた」と思えます。
理不尽なクレームは、辛い経験ですが、確実にあなたを成長させます。
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