【店長が解説】コンビニ夜勤の時給はいくら?深夜手当の仕組みと相場・稼ぐコツまで徹底解説

こんにちは!「コンビニぐらし」の木内澄也です。コンビニ業界に20年以上従事し、店長としても夜勤スタッフの採用や勤務管理にも長く携わってきました。

コンビニ夜勤の魅力は、なんといっても時給の高さです。
法律で定められた深夜手当によって、日勤よりも25%以上高い時給で働けます。

深夜手当の仕組みについて

「深夜手当ってどうやって計算されるの?」

「どれくらい稼げるの?」

と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?

この記事では、店長経験者の目線からコンビニ夜勤の時給・深夜手当の仕組み・稼ぐコツを以下の順にわかりやすく解説します。

  • 深夜手当の法律ルールと計算方法
  • コンビニ夜勤の時給相場と実例
  • 夜勤のメリット・デメリット
  • 夜勤で失敗しないコツ

夜勤の仕事内容やあるあるについては別記事で解説していますが、今回は「お金」の面に焦点を当てて詳しくお話しします。

正しい知識を持って、自分に合った働き方を見つけましょう。

深夜手当の基本ルール(法律で決まっている!)

コンビニ深夜手当

深夜手当は何時から何時まで?(22:00〜5:00)

深夜手当は、労働基準法で明確に定められています。

22時から翌朝5時までの時間帯に働いた場合、通常の時給に加えて深夜割増賃金が支払われます。

これは法律で決まっているルールなので、すべてのコンビニ(すべての職場)で適用されます。

具体例で見てみましょう↓

ケース1:21時〜翌1時のシフト

  • 21時〜22時:通常時給(例:1,000円)
  • 22時〜翌1時:深夜手当込みの時給(例:1,250円)

ケース2:23時〜翌6時のシフト

  • 23時〜翌5時:深夜手当込みの時給(例:1,250円)
  • 翌5時〜6時:通常時給(例:1,000円)

つまり、「夜勤」と言っても、22時より前や5時より後の時間帯は通常時給になります。

私が店長時代に見てきた中で、このルールを知らずに「全部の時間が深夜手当になると思っていた」と勘違いしているスタッフが何人もいました。

シフトを確認する際は、何時から何時まで働くのかをしっかり把握することが大切です。

割増率(基本給×1.25倍)

深夜手当の割増率は25%と法律で決まっています。

つまり、通常時給に1.25倍をかけた金額が深夜時給になります。

計算式

深夜時給 = 通常時給 × 1.25

具体例を見てみましょう↓

通常時給 深夜時給(1.25倍) 時給差
1,000円 1,250円 +250円
1,100円 1,375円 +275円
1,200円 1,500円 +300円
1,300円 1,625円 +325円

1時間あたり250円〜300円以上の差になるので、長時間働けばかなりの金額差になります。

重要なポイント

この1.25倍は「最低ライン」です。 店舗によっては、さらに高い倍率を設定しているところもあります。

木内
私が以前勤務していた店舗では、人手不足の時期に深夜時給を1.3倍に設定したことがありました。 こうした独自の待遇は、求人情報や面接時に確認しましょう。

交通費や昇給と関係する?

深夜手当は「時給」に対して計算されるものなので、交通費とは別です。

交通費との関係

  • 交通費は深夜手当とは無関係に支給される
  • ただし、深夜帯の交通手段が限られる場合(終電後など)、タクシー代補助がある店舗も

昇給との関係

  • 昇給すれば、当然深夜時給も上がります
  • 例:通常時給1,000円→1,100円に昇給した場合
    • 深夜時給も1,250円→1,375円に上昇

私が店長時代に心がけていたのは、長く夜勤を続けてくれているスタッフには、定期的に昇給の機会を設けることでした。

特に夜勤は体力的にも精神的にも負担が大きい働き方なので、その貢献に報いる形で給与に反映させていました。

給料日の仕組みとあわせて、昇給のタイミングも面接時に確認しておくと良いでしょう。

コンビニ夜勤の時給相場と実例

一般的な相場:1,300〜1,600円前後(※地域差あり)

コンビニ夜勤の時給は、地域や店舗によって大きく異なります。

私が20年間で見てきた相場感をまとめると、以下のようになります。

地域別の深夜時給相場(2024〜2025年)

地域 深夜時給の相場 通常時給の相場
東京23区 1,500〜1,800円 1,200〜1,440円
大阪市内 1,400〜1,700円 1,120〜1,360円
名古屋市内 1,300〜1,600円 1,040〜1,280円
地方都市 1,200〜1,500円 960〜1,200円
地方郊外 1,100〜1,400円 880〜1,120円

※あくまで目安です。店舗や時期によって変動します。

相場が高くなる条件

  • 駅前や繁華街の店舗
  • 24時間営業の店舗
  • 人手不足の地域・時期
  • チェーン本部の方針

 

日勤との差(およそ+200〜300円)

深夜手当の25%割増により、日勤との時給差は1時間あたり200〜300円程度になります。

実例比較

通常時給1,000円の店舗の場合

  • 日勤(9:00〜17:00):1,000円 × 8時間 = 8,000円
  • 夜勤(22:00〜翌6:00):
    • 22:00〜翌5:00:1,250円 × 7時間 = 8,750円
    • 翌5:00〜6:00:1,000円 × 1時間 = 1,000円
    • 合計 = 9,750円

同じ8時間勤務でも、1,750円の差が出ます。

これを週4日、月に16日働いた場合

  • 日勤:8,000円 × 16日 = 128,000円
  • 夜勤:9,750円 × 16日 = 156,000円

月28,000円、年間で33.6万円の差になります。

この差は決して小さくありません。

私が店長時代に採用面接で会った学生さんの中には、「学費を貯めるために効率よく稼ぎたい」という理由で夜勤を選ぶ方が多くいました。

限られた時間で効率よく稼ぎたい方にとって、夜勤は魅力的な選択肢と言えます。

長時間勤務なら月収どれくらいになる?

夜勤でフルに働いた場合、月収がどれくらいになるのか見てみましょう。

パターン1:週4日、1日8時間勤務(深夜時給1,250円)

  • 1回の勤務:9,750円(上記の例と同じ)
  • 週4日 × 4週 = 月16日
  • 月収:156,000円

パターン2:週5日、1日8時間勤務(深夜時給1,250円)

  • 1回の勤務:9,750円
  • 週5日 × 4週 = 月20日
  • 月収:195,000円

パターン3:週5日、1日8時間勤務(深夜時給1,500円・都市部)

  • 22:00〜翌5:00:1,500円 × 7時間 = 10,500円
  • 翌5:00〜6:00:1,200円 × 1時間 = 1,200円
  • 1回の勤務:11,700円
  • 週5日 × 4週 = 月20日
  • 月収:234,000円

都市部で長時間働けば、月20万円以上も十分に可能です。

ただし、ここで大切なのは無理をしすぎないことです。

私が店長時代に見てきた中で、「最初は張り切って週5〜6日入っていたけど、体調を崩して辞めてしまった」というスタッフが何人もいました。

夜勤の記事でも触れていますが、夜勤は生活リズムへの影響が大きいです。

稼ぎたい気持ちは分かりますが、自分の体調と相談しながら、無理のないシフトを組むことが長く続けるコツです。

深夜勤務のメリット

コンビニATM便利銀行

高時給で効率よく稼げる

これが夜勤の最大のメリットです。

同じ時間働くなら、1.25倍の時給がもらえる方が効率的です。

特に以下のような方には大きなメリットになります。

夜勤が向いている人

  • 学費や生活費を短時間で効率よく稼ぎたい学生
  • 昼間は別の仕事や育児があり、夜しか働けない方
  • もともと夜型の生活リズムの方

私が店長時代に採用した大学生の中には、「週3日の夜勤だけで月12万円稼いで、残りの時間は学業に集中できる」と喜んでいた方もいました。

時間効率を重視するなら、夜勤は非常に魅力的な選択肢です。

接客が少なく落ち着いて働ける

夜勤のもう一つの大きなメリットは、接客の頻度が圧倒的に少ないことです。

日勤と夜勤の違い

時間帯 来客数 業務の特徴
日勤(7:00〜22:00) 多い レジ対応が中心、常に接客
夜勤(22:00〜翌5:00) 少ない 品出し・清掃などの作業が中心

私の経験では、22時〜翌5時の時間帯は、1時間に5〜15人程度の来客です(店舗立地によって変動)。

つまり、ほとんどの時間を裏方作業に使えるということです。

夜勤の主な業務

  • 納品された商品の検品と品出し
  • 店内の清掃
  • 商品の前出し(商品を手前に寄せる作業)
  • 発注作業

夜勤の仕事内容の詳細でも触れていますが、接客が苦手な方や、黙々と作業するのが好きな方には、夜勤は非常に向いています。

シフトが安定している店舗も多い

夜勤は人手不足になりやすい時間帯なので、一度入れば安定してシフトに入れることが多いです。

日勤の場合

  • 希望者が多く、シフトが取り合いになることも
  • 週によってシフトが変動しやすい

夜勤の場合

  • 希望者が少ないため、希望が通りやすい
  • 固定シフトで安定して入れることが多い

私が店長時代、夜勤スタッフには「毎週同じ曜日・同じ時間」という固定シフトを優先的に組んでいました。

なぜなら、夜勤を安定して続けてくれるスタッフは貴重だからです。

シフトの決め方についての記事でも触れていますが、「毎月確実に○日は働ける」という予定が立てやすいのは、収入面でも生活面でも大きなメリットです。

デメリット・注意点

夜勤デメリット

生活リズムが崩れやすい

夜勤の最大のデメリットは、生活リズムへの影響です。

人間の体は本来、夜に寝て昼に活動するようにできています。 それを逆転させるわけですから、体への負担は避けられません。

よくある体調不良

  • 睡眠の質が下がる(昼間に寝ても深く眠れない)
  • 食欲不振や胃腸の不調
  • 慢性的な疲労感
  • 集中力の低下

私が店長時代に見てきた中で、「最初の1〜2週間は辛かった」というスタッフがほとんどでした。

体が夜型の生活に慣れるまでには、個人差はありますが2週間〜1ヶ月程度かかります。

対策

  • 夜勤前にしっかり仮眠を取る
  • 夜勤後は遮光カーテンで部屋を暗くして眠る
  • 食事のタイミングを工夫する(詳しくは後述)

夜勤あるあるの記事でも触れていますが、生活リズムの管理は夜勤を続ける上で最も重要なポイントです。

防犯・安全面のリスク

夜間は昼間に比べて、防犯上のリスクが高まります。

よくあるトラブル

  • 酔っぱらいの客とのトラブル
  • 深夜の万引き
  • 不審者の侵入
  • 強盗などの犯罪リスク

私が店長時代、幸いにも大きな事件には遭遇しませんでしたが、酔っぱらいの客が暴言を吐いたり、深夜に不審な人物が店の周りをうろついたりすることはありました。

店舗側の対策

  • 防犯カメラの設置
  • 警備会社との契約
  • 緊急ボタンの設置
  • 定期的な巡回

自分でできる対策

  • 防犯設備の場所を把握しておく
  • 緊急連絡先を確認しておく
  • 不審者には大きな声で挨拶(威嚇効果)
  • 一人で無理に対応せず、警察に通報

女性の夜勤スタッフには、特に防犯面での配慮が必要です。

店舗によっては、夜勤は必ず複数人体制にしているところもあります。 面接時に、夜勤の人数体制や防犯対策について確認しておくことをおすすめします。

深夜帯は人手が少なく作業量が多い

夜勤は接客が少ない分、裏方作業の量が非常に多いです。

しかも、多くの店舗では夜勤は一人体制(ワンオペ)です。

夜勤の主な作業

  • 大量の納品商品の検品・品出し
  • 店内全体の清掃
  • 棚の整理・前出し
  • 発注作業
  • レジ締め
  • 引き継ぎ資料の作成

これらすべてを一人でこなす必要があります。

私が店長時代に心がけていたのは、作業の優先順位を明確にすることでした。

作業の優先順位

  1. 営業に直結する作業(納品の品出し、レジ対応)
  2. 翌日の営業準備(発注、引き継ぎ)
  3. 清掃などの定常作業

すべてを完璧にこなそうとすると、時間内に終わらず残業になってしまいます。

残業についての記事でも触れていますが、夜勤は作業量が多いため、引き継ぎが長引いて残業になることも。

慣れるまでは時間配分が難しいですが、経験を積めば効率よく回せるようになります。

店長が教える”夜勤で失敗しないコツ”

夜勤のコツ

仮眠・食事のタイミングを工夫

夜勤を続ける上で最も重要なのが、仮眠と食事のタイミングです。

私が20年以上の経験から学んだ、効果的な方法をお伝えします。

仮眠のタイミング

パターン1:夜勤前に仮眠

  • 夜勤が22時スタートの場合
  • 17時〜19時に2〜3時間の仮眠を取る
  • 夜勤中の眠気を大幅に軽減できる

パターン2:夜勤後にしっかり睡眠

  • 夜勤終了後、すぐに帰宅して就寝
  • 遮光カーテンで部屋を真っ暗に
  • 耳栓やアイマスクを使う
  • 6〜8時間は確保する

食事のタイミング

夜勤中の食事は、胃腸への負担を考えて工夫が必要です。

おすすめのタイミング

  • 夜勤前(20時頃):軽めの夕食
  • 夜勤中(1時〜2時頃):軽食(おにぎり、サンドイッチなど)
  • 夜勤後:帰宅してすぐは食べず、少し時間を置いてから軽食

避けたいこと

  • 深夜に重い食事(ラーメン、揚げ物など)
  • 空腹で働き続ける
  • 帰宅後すぐに大量に食べる

私が店長時代、夜勤スタッフには「休憩時間にしっかり仮眠を取ってください」と伝えていました。

休憩時間についての記事でも触れていますが、休憩は労働者の権利です。

しっかり休んで、体調を整えることが大切です。

体調管理(特に初めての夜勤前後)

初めて夜勤をする方は、特に体調管理に注意が必要です。

初めての夜勤前にすべきこと

1週間前から準備

  • 少しずつ夜型の生活リズムに寄せていく
  • 就寝時間を1〜2時間ずつ遅らせる
  • 朝寝坊する日を作って体を慣らす

前日の準備

  • 夜勤前に2〜3時間の仮眠
  • 夜勤に必要な物を準備(軽食、飲み物など)
  • 家族に「夜勤で昼間寝る」ことを伝えておく

夜勤後の過ごし方

夜勤終了後は、体が疲れているのに興奮状態で眠れないことがあります。

おすすめの方法

  • 帰宅後、軽くストレッチ
  • シャワーを浴びてリラックス
  • 部屋を暗くして、スマホは見ない
  • 眠れなくても横になって休む

 

木内

「無理に頑張らない」ことが大切です。

体調が悪い時は、遠慮せずに休む。 これが長く続けるコツです。

 

無理せず休む勇気も大事

夜勤は体への負担が大きい働き方です。

「稼ぎたいから」と無理を続けると、体を壊してしまいます。

こんな症状が出たら要注意

  • 慢性的な睡眠不足
  • 食欲がない日が続く
  • 体調不良が治らない
  • 集中力が続かない
  • イライラすることが増えた

無理をして体調を崩したスタッフを見たこともありました。

そうなる前に、適度に休むことが大切です。

休む勇気を持つ

  • 体調が悪い時は、早めに店長に相談
  • シフトを減らすことも選択肢
  • 日勤に変更してもらうのもあり

夜勤は「稼げる」というメリットがありますが、それ以上に大切なのは自分の健康です。

無理をせず、自分のペースで続けることが、結果的に長く働き続けられる秘訣です。

まとめ|深夜手当を理解して効率よく働こう

まとめ

夜勤は大変だけど、その分しっかり稼げる

コンビニの夜勤は、法律で定められた深夜手当(25%割増)により、日勤よりも高い時給で働けます。

夜勤のポイントまとめ

  • 深夜手当は22時〜翌5時が対象
  • 時給は通常の1.25倍以上
  • 地域によって1,300〜1,600円前後が相場
  • 長時間働けば月20万円以上も可能

ただし、高時給の裏には生活リズムの変化、防犯リスク、作業量の多さといった大変さもあります。

私が20年以上コンビニ業界で働いてきて感じるのは、「夜勤は向き不向きがはっきりしている」ということです。

向いている人にとっては、効率よく稼げる素晴らしい働き方です。

法定手当を理解しておくと損をしない

深夜手当は法律で決まっているものなので、必ず支払われるべきものです。

確認すべきこと

  • 給与明細で深夜手当が正しく計算されているか
  • 22時〜翌5時の時間帯が1.25倍になっているか
  • 残業が発生した場合の扱い

もし正しく支払われていない場合は、店長や本部に確認しましょう。

知識がないと損をすることもあるので、自分の権利はしっかり把握しておくことが大切です。

無理なく続けられる時間帯を選ぼう

夜勤を選ぶ際は、「稼げる」という理由だけでなく、自分の生活スタイルに合っているかを考えることが大切です。

自分に合った働き方を見つける

  • 夜型の生活リズムが合っている → 夜勤がおすすめ
  • 接客が苦手、黙々と作業したい → 夜勤が向いている
  • 生活リズムを崩したくない → 日勤の方が良いかも

何度もお伝えしてきましたが、大切なのは「無理をしない」ことです。

夜勤は確かに稼げますが、体を壊してしまっては元も子もありません。

夜勤の仕事内容やあるあるも参考にしながら、自分に合った働き方を見つけてください。

コンビニバイトで充実した経験を積むために、自分の体と相談しながら、無理のない範囲で夜勤に取り組んでください。

深夜手当の仕組みを理解し、自分に合った働き方を見つけることができれば、夜勤は非常に魅力的な選択肢になります。

最初は大変かもしれませんが、慣れれば「夜勤の方が自分に合っている」と感じる方も多いです。

何かご質問があれば、いつでも「コンビニぐらし」でお待ちしています!

夜勤以外にも、コンビニバイトに関する役立つ記事をカテゴリーページにまとめています。

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