こんにちは、「コンビニぐらし」の木内澄也です。
コンビニ業界に20年以上従事し、店長として数百人のスタッフのシフト管理を行ってきました。
「シフトがなかなか希望通りに入らない…」
「急な依頼を断ると気まずくなりそうで怖い」
「どうやって希望を出せば通りやすくなるの?」
コンビニバイトを始めたばかりの方から、こんな相談をよく受けます。 実際、私が見てきた新人スタッフの多くが、最初の1〜2ヶ月はシフトで悩んでいました。
でも安心してください。シフトの仕組みを理解し、適切な希望の出し方や断り方を覚えれば、必ずスムーズに働けるようになります。
今回は店長経験者の目線から、以下の流れで詳しく解説していきます。
- シフト決めの仕組みを理解する
- 希望の出し方のコツを身につける
- 断るときの注意点を知っておく
給料日と同じくらい大切な労働条件の一つ。しっかりマスターしていきましょう。
コンビニバイトのシフトはどう決まる?

基本は店長またはオーナーがシフト表を作成
コンビニのシフトは、店長またはオーナーが全体を見て調整しています。 私の経験では、中規模店舗(スタッフ15〜20人)のシフト作成には毎回2〜3時間かかっていました。
シフト作成の基本的な流れは以下の通りです。
- 各スタッフの希望を集める(通常は2週間前まで)
- 時間帯別の必要人数を確認
- スタッフの能力や立場を考慮して配置
- 調整が必要な部分は個別に相談
人数バランス(レジ・品出し・深夜要員)で決まる
コンビニは24時間365日営業のため、時間帯ごとに異なる業務バランスを考える必要があります。
時間帯別の人員配置例
- 朝(6-9時): 2人(通勤ラッシュ対応)
- 昼(11-14時): 2~3人(昼食需要対応)
- 夕方(17-20時): 2人(帰宅ラッシュ対応+品出し)
- 深夜(22-6時): 1~2人(納品・清掃メイン)
私が店長時代に最も苦労したのは、深夜帯の人員確保でした。 コンビニ夜勤あるあるでも詳しく触れていますが、夜勤は体力的にハードな分、希望者が限られるんです。
学生・主婦・Wワーカーなどの立場を考慮
優秀な店長ほど、スタッフ一人ひとりの事情を把握してシフトを組んでいます。
立場別の配慮例
- 学生: 授業時間、試験期間、春休み等の長期休暇を考慮
- 主婦・主夫: 子どもの学校行事、PTA活動、急な体調不良への対応
- Wワーカー: メインの仕事のスケジュール、疲労度を考慮
- フリーター: より多くのシフトを希望する場合が多いため積極的に配置
実際に私の店舗では、子育て中の主婦スタッフが子どもの発熱で急に休む場合に備えて、代理要員を確保していました。
希望のシフトはどこまで通る?

希望が通りやすいケース
20年の店長経験から、希望が通りやすいパターンをお教えします。
通りやすい条件TOP5
- 提出が期限より早い:他のスタッフより先に希望を出している
- 繁忙期以外の時期:GW、お盆、年末年始以外の平常時
- 代わりに出られる人がいる時間帯:人員に余裕がある
- 普段から協力的な姿勢を見せている:急な依頼に応じてくれる実績がある
- 具体的な理由がある:学校行事、家族の用事など明確な理由
私の経験では、普段から「困った時はお互い様」の精神で協力してくれるスタッフの希望は、95%以上通していました。
通りにくいケース
一方で、以下のようなケースは希望が通りにくくなります。
通りにくい条件
- 直前の変更:1週間前を切ってからの希望変更
- 人員不足時間帯:深夜や早朝など、そもそも希望者が少ない時間帯
- イベント前:新商品発売、近隣でのイベント開催時
- 繁忙期:クリスマス、年末年始、ゴールデンウィークなど
- 理由が曖昧:「なんとなく休みたい」など具体性に欠ける
特に人員不足が深刻な時間帯では、希望を出しても通らないことが多くなります。 ただし、これらの場合でも代替案を提示することで、調整できる可能性が高まります。
シフト希望の出し方のコツ

提出は「期限より早め」に
最重要ポイント:シフト希望は期限の3日前には提出しましょう。
店長としての本音をお話しすると、早く希望を出してくれるスタッフから優先的にシフトを組んでいました。 理由は単純で、調整の余地が多いからです。
提出タイミングの効果
- 期限3日前:希望通りになる確率90%
- 期限当日:希望通りになる確率70%
- 期限後:希望通りになる確率40%以下
LINEや口頭より「シフト表・メモ」を残すのが安全
口頭での依頼は「言った・言わない」のトラブルの元になります。 私が店長時代に経験したシフトトラブルの8割は、口頭でのやり取りが原因でした。
安全な希望の伝え方
- 専用のシフト希望用紙に記入(最も確実)
- メモ用紙に書いて手渡し(店長の名前も記載)
- LINEやメール(証拠が残るため安心)
- 口頭の場合は必ず確認(「○日休みで了解いただけましたか?」)
他スタッフとのバランスも考えると好印象
自分の希望だけでなく、職場全体のことを考えてくれるスタッフは、店長から見てとても頼もしい存在です。
好印象を与える希望の出し方
- 「土日どちらかは出勤できます」(完全に休まない姿勢)
- 「人が足りない時間帯があれば調整します」(協力的な姿勢)
- 「来月は○日多めに入れます」(長期的な視点)
実際に私の店舗では、こうした配慮のできるスタッフにはシフト調整を優先的に行っていました。
シフトを断る時の注意点

代替案を添える
断る時の黄金ルール:「NO」だけでなく代替案も一緒に提示する
店長として最も困るのは、ただ「無理です」とだけ言われることです。 一方で、代替案を提示してくれるスタッフには、「この人は責任感がある」という印象を持ちます。
代替案の例
- 「火曜日は無理ですが、翌日の水曜日なら出られます」
- 「朝の時間は厳しいですが、夜なら大丈夫です」
- 「今週は無理ですが、来週なら多めに入れます」
ドタキャンは信用を失いやすい
私の経験上、ドタキャンは最も信頼関係を損なう行為です。
ドタキャンのデメリット
- 他のスタッフに迷惑がかかる
- 店長の信頼を失う
- 今後のシフト調整で不利になる
- 最悪の場合、辞めたいと思った瞬間のようにトラブルの原因となる
ただし、以下の場合は仕方ないとして理解されます
- 急な体調不良(発熱、腹痛など)
- 家族の緊急事態(事故、急病など)
- 交通機関の大幅な遅延
学校・体調・家族事情など正直に伝えるのはOK
断る理由は正直に伝えることが大切です。 嘘をついて後でバレた場合、信頼関係に大きなヒビが入ります。
正当な断る理由
- 学校関連:試験、実習、就職活動、学校行事
- 体調関連:風邪、生理痛、慢性的な体調不良
- 家族関連:介護、育児、家族行事、引っ越し
- メインの仕事:Wワーカーの場合の本業都合
私が店長時代に心がけていたのは、スタッフの事情をできるだけ理解し、無理をさせない環境作りでした。 給料日と同じく、働きやすい条件を整えることが、結果的に店舗の安定運営につながるからです。
トラブル回避のポイント

希望は「早め&具体的」に
トラブルを未然に防ぐために最も重要なのは、早めかつ具体的な希望提出です。
具体的な希望の出し方例
❌ 悪い例:「来週あまり入れません」
⭕ 良い例:「来週火曜日と木曜日は学校の実習のため出勤できません。他の曜日は通常通り入れます」
❌ 悪い例:「体調が悪いかもしれません」
⭕ 良い例:「風邪気味のため、明日のシフトを他の方にお願いできればと思います。後日その方と交代して出勤可能です」
人員不足の時間帯はなるべく協力
コンビニには必ず「人手が足りない時間帯」があります。 そうした時間帯に協力的な姿勢を見せることで、自分の希望も通りやすくなります。
人員不足になりやすい時間帯
- 深夜帯(22時〜6時)
- 早朝(6時〜9時)
- 年末年始
- ゴールデンウィーク
私の店舗では、普段から協力的なスタッフに対して
- 希望シフトを優先的に考慮
- 昇給の機会を多く提供
- 責任のあるポジションを任せる
という形で報いていました。
長期的に見て”無理のない働き方”を意識する
最も大切なのは、持続可能な働き方を見つけることです。
無理をしすぎると
- 体調を崩しやすくなる
- 学業や本業に支障が出る
- ストレスで辞めたくなる
一方で、あまりにもマイペースすぎると
- シフトに入れてもらえなくなる
- 他のスタッフとの関係が悪化
- 結果的に居づらくなる
私が店長として心がけていたのは、各スタッフの「無理のないライン」を見極めることでした。 学生なら学業優先、主婦なら家庭優先という具合に、それぞれの事情に合わせた働き方を提案していました。
まとめ:シフト希望を通すコツと上手な断り方

応募前に確認するチェックリスト
コンビニバイトでスムーズにシフトを組むために、以下のポイントを押さえておきましょう。
シフト希望を通すためのチェックリスト
- □ 希望提出は期限の3日前まで
- □ 書面やLINEで証拠を残す
- □ 代替案も一緒に考える
- □ 普段から協力的な姿勢を見せる
- □ 人員不足の時間帯には積極的に対応
上手な断り方のチェックリスト
- □ 理由は正直に伝える
- □ 代替案を必ず提示する
- □ できるだけ早めに連絡する
- □ ドタキャンは極力避ける
- □ 謝罪の気持ちを込めて伝える
シフトは「店長が全体を調整」して決まる
コンビニのシフトは、店長またはオーナーが店舗全体の人員バランスを考えて作成します。 あなたの希望だけでなく、他のスタッフの希望、時間帯別の必要人数、各人の能力や事情など、様々な要素を総合的に判断しています。
この仕組みを理解した上で希望を出すことで、格段に通りやすくなります。
希望を通すには「早め・代替案・協力姿勢」
20年以上の店長経験から言えることは、以下の3つを意識するスタッフの希望はほぼ間違いなく通るということです。
- 早めの提出:期限より3日前には希望を出す
- 代替案の提示:ダメな日の代わりに出られる日を伝える
- 協力的な姿勢:困った時はお互い様の精神を持つ
断る時も誠実に伝えれば長続きできる
シフトを断ることは決して悪いことではありません。 大切なのは、誠実に、そして責任を持って断ることです。
正直な理由と代替案を添えて断れば、店長も理解してくれますし、長期的に良い関係を築けます。
コンビニバイトは、給料日などの待遇面だけでなく、シフトの柔軟性も大きな魅力の一つです。 適切な希望の出し方と断り方をマスターして、あなたらしく働ける環境を作っていってくださいね。
何かご質問があれば、いつでも「コンビニぐらし」でお待ちしています!
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